登山のトラブル対策その1:ケガや虫刺されに注意

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歩くスポーツでもある登山において、捻挫などのケガは付き物です。

しかしいったん入山してしまったなら、たとえケガをしてもなんとか下山しなければならないわけですから、負傷時の対処はとても重要です。

身体に負担をかけないよう細心の注意を払い、それでもケガをした場合は無理のない対処をすることが重要なのです。

ねんざや骨折など、体を痛めたときの対処法

手足のケガへの対処方法

手首や足首やヒザなどの部位は、登山において痛めることが多い場所であるといえるでしょう。

登山道は平坦な場所ばかりではなく、小石や木の根が行く手を阻むこともしばしばです。特に疲労が蓄積する下山時などは、下り道の加速とともに注意が散漫になったところで怪我をするということが良くあるのです。

捻挫部位は動かさないことが重要です。しかし足首などは下山時に体重をかけないというわけにもいかないものです。

そこで役に立つのがテーピングです。

学生時代に部活動などで使用した経験のある人ならわかると思いますが、上手に固定することで驚くほど負担を減らすことができるのです。
ただし身体そのものの動きは不自由になるため、さらに注意深く行動することが求められます。

骨折時の判断と対処方法

骨折にいたっては、テーピングのほかに副木によって補助します。場合によっては簡易担架を使用することも検討しましょう。

そもそも痛みを感じた時に、それが捻挫なのか骨折なのかを見極めるのは難しい場合があります。

可能であればその場を動かず、まずは様子を見ることが重要です。安静にして患部を冷やし、その後移動して良いと判断したなら痛む部分を固定します。
対症療法ですが、痛み止めなどを服用するのもよい方法です。

下山しなければきちんとした治療も受けられませんから、安全を第一に考えて行動っしましょう。

その他、病気などの登山のトラブルについては、こちらをご参照ください。

登山のトラブル対策その2:病気や体調不良に注意

切り傷・虫刺されの対処法

虫刺されの対処方法

登山では多くの動植物に出会います。当然、そのなかにはクマ、ヘビ、ヒル、ハチ、アブ、ブヨなどの人に危害を加えるものも数多くいます。

そのなかでも毎年死亡者を出しているスズメバチは非常に危険です。

そもそもどんな動物であれ、理由もなく人間を攻撃してきたりはしません。スズメバチの場合も巣に近づいてきたものを攻撃することがあるくらいです。

しかしこの巣の存在が、人間にはなかなかわからないというのが厄介なのです。

スズメバチに刺されてしまったなら、すぐに毒を専用器具で吸出し、患部を流水で流して抗ヒスタミン剤などを塗布することが良いとされます。

その後は一刻も早く病院へ向かうべきですが、山の中から病院まではどうしても時間がかかってしまいます。アナフィラキシーショックの危険があるとあらかじめわかっている人は、エピペンなどの専用薬を携帯するのも一つの方法です。

スズメバチ襲撃の予防策としては、黒い服装を避け、香水などを使用しないことが重要とされています。

もし蜂の巣を見つけたら、絶対に近づかないで、刺激をしないようにしましょう。そっと、しかし素早く、できるだけ遠くに離れて下さい。その後は山の管理室や自治体、あるいは蜂駆除業者に電話して、蜂の巣の場所を知らせましょう。

ちなみに管理人の私タカヒロは、以前、神奈川県の弘法山に登っている時に、大きなスズメバチの巣を見つけて、秦野市に連絡したことがあります!(蜂の巣を見つけた場合の対処について | 秦野市役所

しかもなんと、、、今年、九州に旅行した際に、福岡の油山に登りました。その登山の最中に、なんとスズメバチに襲われました(泣)。その時は福岡市に連絡しましたよ。(福岡市 ハチの巣の駆除方法について相談したい。

自治体によって、対応はさまざまです。しかし、自分の後に登山する人のためにも、山を管理している団体や自治体に、キケンな虫や獣については報告しておいた方がいいと思います。

ハチ以外の動物、昆虫などの対処方法

クマは山中で出会いたくない動物のナンバーワンかもしれません。しかしクマもまた、人間とは出会いたくないと考えているようです。音楽や歌などで人間の存在を知らせておけば、先にこちらを認知して回避してくれます。

アブやブヨなどの昆虫には、虫よけスプレーなどでの対応が必要です。血を吸われるのは厄介ですが、必要以上に警戒することはないでしょう。

ヒルについては湿地帯などで被害に遭うケースが多く、患部からの流血がなかなか止まらないという事態になります。しかし毒を絞り出して絆創膏などを貼っておけば大事には至りません。

切り傷、靴擦れなどへの対処方法

小さな切り傷や靴擦れも登山ではよく発生します。しかし大したことがないからと放置すると、思わぬトラブルにつながることもあるのでえ注意が必要でしょう。

ちょっとしたケガでも、人の身体は無意識にそれを庇ってしまい、別の場所にダメージが蓄積していくことがあります。ケガは初期段階で対処しておくことが重要です。

傷ができた場所には絆創膏を貼り、その上からズレないようにテーピングするというのが一般的な対処法です。よく傷ができる部位には、あらかじめ予防で絆創膏を貼っておくのも良い方法です。

まとめ

登山においては、多かれ少なかれケガなどのトラブルが発生します。それらを完全に予防することは難しく、勢い起きてしまったときの対処方法が重要になってきます。

どんな低い山であっても遭難する危険があるといわれているように、トラブルの発端は些細なことであったとしても、それを安易に放置すれば取り返しのつかない事態を招いてしまうことだってあるのです。

逆に言うと、捻挫や擦り傷などのトラブルにも適切に対処していれば、安全の担保は大きくなっていくということです。

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