登山における醍醐味のひとつが食事です。
普段はなんてことのない食事でも、山の上では格別に美味しく感じることがあるものです。
持ち物として携帯すべき非常食とは別に、山頂などで食べるための食事には、登山者によってさまざまな工夫が凝らされます。
簡単なオニギリから、火を焚いて料理するための本格的なセットまで、登山のメインディッシュとも呼べる食事について考えてみましょう。
もくじ
登山の食事って、どんなもの?
持ち運び便利な食糧
登山において持物の選別は重要です。不要なものは極力持ち込むべきではありませんから、食料についても簡素になりがちです。特に単独で登山する場合、この傾向はさらに強くなるといえるでしょう。
具体的にはオニギリやパンなど、なんの道具も使わずそのまま食べられるものが良いということになります。
もちろん、ただのコンビニおにぎりであったとしても、それを山頂で食べれば特別な味わいとなるものです。
山の中で料理
多人数パーティを組んで行う登山であれば、全員で食材や器具などを分担することも可能です。
しかも登山用の料理道具は非常に軽く、小さく折りたたむこともできる構造になっているものが多いため、実際には単独や少人数であっても調理することは難しくありません。
食材もそれ専用のフリーズドライやレトルトを活用すれば、驚くほど本格的な食事を楽しむことができます。基本的には火を起こすバーナーと燃料、そしてクッカーと呼ばれる小型の万能マグカップがあれば、少人数でも調理が簡単にできてしまいます。
登山の食事のオススメレシピ
定番!インスタントラーメン
初心者が登山で料理する場合、普段でも作りなれたもののほうが無難なのは間違いありません。
そこで登場するのは日本が世界に誇るインスタントラーメンです。
バーナーと燃料とクッカーがあれば、山の中でお湯を沸かすことは簡単ですし、そもそも保温ポットを使えばかなり高温のお湯を持ち込むことができます。お湯があれば作れるインスタントラーメンは、そこに入れるスープや具材によって味のバリエーションに変化がつけられます。
他からの食材調達が困難な場面でも、飽きない味とクオリティーが発揮できるという意味で、インスタントラーメンは非常に便利な登山時の食事となるのです。
進化中!フリーズドライとレトルト食品
近年、その進化はとどまるところを知らないと言われるのが、フリーズドライとレトルト食品です。
特にフリーズドライはその技術の進歩によって、それまで考えられなかったような料理を、次々と商品化してきました。
フリーズドライは比較的高額なものが多いのですが、小さく、軽いという点から登山に携帯するには最適です。山頂においてそれらをお湯で戻して食べたときは、値段以上の価値を感じることができるでしょう。
一方レトルト食品もまた、味のバリエーションという意味では非常に豊かです。
温めるだけで食べることができるという点では、フリーズドライよりもさらに調理が簡単ということもできます。
さらには概してフリーズドライの食品よりも安価である場合が多い点も、レトルトの良いところです。
ただしレトルト食品は、袋内に液体とともに封入されているため、重くかさばるという難点があります。
食料計画で登山は変わる!
食事は登山計画の一部である
複数パーティで宿泊を行う登山の場合、食事については食糧計画が必要になります。
みんなで話し合って決めるのも良いのですが、ここでは特に経験豊かな人にお願いして、全行程の食事メニューを作成しましょう。このメニューをもとに、必要な食材を準備し、手分けして持ち寄るというのが複数パーティの宿泊登山で必要なことになります。
これらの食事はパーティ全員でそろって食べることが前提になりますが、これとは別に各個人が各々携帯する食料があります。これは基本歩きながら食べられるようなお菓子などが該当します。
登山のどの行程でゆっくり食事を取り、どのタイミングは歩きながら各自の食事にするかなど、登山計画そのものと大きく関わってくるのです。
ゴミとの闘いを制する
食事にはどうしてもゴミが付き物です。野菜くずや使い捨て容器、ラーメンのスープなど、山には決して残してきてはいけないものですから、下山するまで携帯し続けることになります。
当然、そうしたごみの出ない食材や調理方法を前提に計画をたてることがとても重要になってきます。
初心者のなかには、生ごみは土に還るから平気とか、液体は問題ないなどと考える人もいるようですが、もちろん言語道断です。
登山における食事とは、ごみとの闘いでもあるのです。
まとめ
登山における食事はとても楽しいイベントです。
創意工夫を凝らし、思い出に残る食事ができれば、その登山の思い出はいっそう素晴らしいものとなることでしょう!
また、登山用品の選び方がわからないという方には、こちらの記事をオススメしています。